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社長のこだわり

社長のこだわり

酢の身分は、あくまで調味料であると思う。人類にとっては、不可欠であるところの「食の分野」の調味をする役目。それを酢づくりから忘れては、いけないと思う。

酢は黒子

料理の味を引き立たせるのが酢の本来の役目。酢が料理として表に出ることは無い。しかし酢がなければ味のでない料理もある。料理のなかでキラリとひかるうまさ!そんな黒子でありたいものだ。

酢は薬品じゃないと思うが

最近は酢を薬と思っている人も多い。酢は、やはり料理のなかで生きるのが本筋だと思う。薬のように酢を飲まなくとも酢をたっぷり使ったおいしい料理を毎日食べてもらいたい。すばらしい健康効果は必ずある。

発酵は神様の仕事

発酵は神様の仕事

発酵は化学的には理論化できるであろうが、見事に発酵をおえた壺の酢を見るとき、これは神のなせる業としか思えない。われわれは、ただ同じように米を蒸し酒をいれ決まった分量の種酢をいれてあとはそのまま発酵を待つだけである。その間の壺のなかでおきていることは、ただ発酵という二文字ではすまされない感動がある。水も空気も自然からの恩恵であると同じように酢の発酵もまた自然の仕事であり人間である私は、少し手伝いをしているにすぎない。発酵自体そのものは、人が技術を駆使してもできるものではないと湧き上がったうまい酢をみていつも思う。

繰り返すことの大切さ

繰り返すことの大切さ

とば屋は創業1710年、私で12代目という小さな老舗である。 時代のながれの中でなかなか一代を守りきることの大変さを痛感する昨今、300年間変わらず米酢を作り続けてきたという歴史にその代を重ねたきた先祖の心に思いを馳せずにいられない。時代が変わったが、とば屋の酢の味はかわらない。建物や働く人々、機械化と江戸時代から同じはずはないのであるが、繰り返し守りつづけてきたことがある。そのひとつに櫂(かい)入れの数がある。 櫂入れとは、櫂で酢もろみを攪拌する手作業であるが手で櫂入れする時、自然と「どうぞよい酢ができるように」と念じる心が湧いてくる。代々の当主が絶えることなく何十万回と行ってきた仕事であるが、そんな念ずる心が代を重ねて繰り返され今の私の代があるように思わずにいられない。

物事を独占しない

ここ小浜は、小さな町なので魚屋、すし屋、料理屋のほとんどは、私どものお得意先だが、やはりあと一、二件は他の酢を使ってみえる。
私はだからこそ私の店が安泰なのであるといつも感謝している。商売の上では、すべて独占しないこと。独占すればあとは、崩壊しかないと肝に銘じている。物を選ぶ時も「これ以上のものはありません。」と薦められれば必ず一ランク下の物を選ぶように心掛けている。
機械・設備・身につけるものすべて最高のものは、絶対に選ばない。人は、向上をめざす。しかし上り詰めるとあとは下るしかないのではないか。「満つれば欠ける」このことへのこだわりも私の商売上、大切な部分である。
ずっと使ってみえる酢をこちらから変えてもらおうとお話に行ったことはない。
新しい商品を作られたときに「とば屋の酢を一度お使いください」とお願いしている。