にごり酢・酢の粕が「第16回チーム・シェフ コンクール」で受賞~料理人や食の専門家が見出した、新しい発酵調味料の可能性

にごり酢と酢の粕

このたび、とば屋酢店の「にごり酢」と「酢の粕」が、第16回チーム・シェフ コンクールにおいて、複数の賞を受賞しました。

2026年5月12日に実施された審査会には、料理人や食の専門家など約100名が参加。全国から集まった商品を実際に試食・試飲し、それぞれの味わいや使い方、今後の広がりについて審査されました。

とば屋酢店の「にごり酢」は7賞、「酢の粕」は8賞を受賞。なかでも酢の粕は、審査に参加した方々の投票によって上位5点が選ばれる「審査員特別賞」に選出されました。料理人や販売の現場に携わる方々から新たな可能性を見出していただけたことを、たいへん嬉しく思います。

審査員特別賞を含む、8賞を受賞した「酢の粕」

酢の粕は、第16回チーム・シェフコンクールにて審査員特別賞をはじめ、8つの賞を受賞

「酢の粕」は、審査員特別賞をはじめとする8つの賞を受賞しました。審査員特別賞は、支援企業やゲスト企業のバイヤー、料理人、チーム・シェフメンバー、有識者などによる投票で、上位5点に選ばれた商品に贈られる賞です。酢の粕がその一つに選ばれたことは、私たちにとって大きな励みとなりました。

審査員からは、「まろやかなのに酸味があって、酒粕と酢の間のような風味で新しい。」と評価をいただきました。これまでにない味わいと料理への取り入れ方が広がる発酵調味料としてご評価いただきました。

  • 審査員特別賞
  • 学生新聞映画大賞フード大賞
  • 日の丸サンズ賞
  • ARAN. バイヤー厳選優秀賞
  • イミコトマルシェ賞
  • 北野エース賞
  • 小野澤誠賞
  • チーム・シェフ ゲストバイヤー賞

7賞を受賞した「にごり酢」

にごり酢は、第16回チーム・シェフコンクールにて小野澤誠賞・日本百貨店賞をはじめ、7つの賞を受賞

「にごり酢」は、小野澤誠賞、日本百貨店賞をはじめとする7つの賞を受賞しました。

ミシュランガイドで一つ星を獲得している東京の日本料理店「車力門 おの澤」の小野澤誠氏からは、「初めて頂き、なぜ使ってこなかったのかと思いました。すぐにでも使わせてもらいたい。」と、嬉しいお言葉をいただきました。

  • 自然食品 F&F賞
  • ARAN. バイヤー厳選優秀賞
  • 日本百貨店賞
  • イミコトマルシェ賞
  • 小野澤誠賞
  • チーム・シェフ ご紹介賞
  • チーム・シェフ ゲストバイヤー賞

チーム・シェフ コンクールとは

チーム・シェフ コンクールは、全国の小規模な食の事業者と、料理人やバイヤー、販売の現場に携わる方々との接点をつくり、販路開拓や商品づくりを支援する取り組みです。

全国各地から集まった食品や飲料を実際に試食・試飲し、味わいや品質だけでなく、
「料理にどのように活かせるか」
「食卓にどのような楽しさを生み出せるか」
「どのような売り場やお客様に届けられるか」
といった、それぞれの専門的な視点から各賞が選ばれます。

賞の中には、店舗での販売や商品採用、料理店での試用、商談やプロモーションなどを検討するものもあり、単に順位を決めるだけではなく、商品を次の展開につなげることを目的としている点も特徴です。

農産物、加工食品、調味料、飲料、菓子など、多種多様な商品が集まるなかで、とば屋酢店の「にごり酢」と「酢の粕」が複数の賞をいただけたことは、昔ながらの酢造りから生まれる味わいと、その新しい使い方を評価していただいた結果だと受け止めています。

あえて透明にしない、壺仕込みの「にごり酢」

にごり酢は、お酢の発酵に欠かせない酢酸菌や、原材料に由来する成分をろ過せず残した、無濾過のお酢です。

一般的なお酢は透明に澄んでいますが、とば屋酢店のにごり酢は乳白色ににごっています。この“にごり”には、酢酸菌や米麹由来の成分など、発酵によって生まれたものが豊富に含まれています。

とば屋酢店では、米と米麹から造った甘酒を、そのまま壺に仕込んでお酢を造ります。そのため、一般的なにごり酢と比べても、濃いにごりを持つのが特徴です。

味わいは、米酢らしいまろやかな酸味に、米麹由来の発酵感とうま味が重なります。酢の物やすし酢、ドレッシング、マリネなど、一般的なお酢と同じように使うことができ、いつもの料理に少し加えるだけで、味に奥行きを与えてくれます。水や炭酸水で割って飲む場合も、米麹由来の風味によって、甘味料を加えなくても、酸味がまろやかに感じられます。

今回の受賞を通じて、にごり酢ならではの発酵感や風味、料理に取り入れやすい爽やかな酸味を評価していただけたことを、たいへん嬉しく感じています。

酸味の薬味という新しい発酵調味料「酢の粕」

酢の粕は、にごり酢の“にごり”そのもの、ペースト状の酸っぱい発酵調味料です。

お酢は液体として使うものですが、酢の粕はペースト状のため、液体のお酢では難しい「塗る」「のせる」「添える」といった使い方ができます。

たとえば、そばや冷奴の薬味に。
パンやサンドイッチに塗り、味のアクセントに。
魚に塗って、即席の酢〆のように。
タルタルソースや生クリームに混ぜて、爽やかな酸味をきかせた一品に。

このほか、味噌、柚子胡椒、大根おろし、ねぎ、しょうがなどの薬味ともよく合います。脂っこい肉料理に添えれば、口の中をさっぱりとまとめてくれます。酸味の中に米麹由来のほのかな甘みとうま味があり、単に酸っぱいだけではない、発酵由来の複雑な味わいを楽しめます。

これまで十分に活用されてこなかった酢の粕を、現代の食卓で楽しめる“食べるお酢”として見直しました。

審査員からいただいた「酒粕と酢の間のような風味で新しい」という言葉は、酢の粕が持つ独自性と、新しい調味料としての可能性を端的に表していると感じています。

伝統製法から生まれた、新しいお酢の楽しみ方

とば屋酢店は、江戸時代から約300年にわたり、酢造りを続けてきました。米や麹を仕込み、蔵に棲み続ける酢酸菌の働きによって、時間をかけてお酢を造っています。その過程で生まれる“にごり”や“酢の粕”は、発酵の営みが目に見える形となって現れたものです。

澄んだお酢には澄んだお酢のよさがあります。一方で、あえて透明にしないことで味わえる、にごり酢ならではの深みもあります。

にごり酢と酢の粕は、昔ながらの製法を守り続けてきたからこそ生まれた、今の暮らしに寄り添う新しい発酵調味料です。

いつもの料理に、発酵の奥行きを

にごり酢は、通常のお酢と同じように使うことができます。料理にやわらかな酸味と深みを添えてくれますし、お飲み物にすれば甘味を加えなくても飲みやすくまとめてくれます。

酢の粕は、薬味として添えたり、ほかの調味料と混ぜたり、パンに塗ったりと、これまでのお酢とは異なる使い方を楽しめます。クリームチーズのように、お酒のおつまみとしてそのまま召し上がる方もいらっしゃいます。

昔ながらの酢造りから生まれた、新しいお酢のかたちを、ぜひ毎日の食卓でお試しください。

飲食店や小売店などでのお取り扱いについても、お気軽にお問い合わせください。

中野 貴之

中野 貴之

酢醸造家/(株)とば屋酢店 第13代目

「お酢のことならなんでもご相談ください」がモットー。お客様に「また使いたいと思っていただけるお酢」をお届けできるよう社員と力を合わせて精進中。セミナー講師も時々お引き受けします。