赤紫蘇でつくるしそ酢は、アントシアニンたっぷりのルビー色お酢ドリンク
赤じそは、梅干しをつくる季節にしか出回らない、初夏ならではの食材です。そんな赤じそをふんだんに使ってつくる赤じそ酢は、シソの香りと美しい色味を楽しめる酢ドリンクです。果実酢とはまた違う、日本古来のハーブである赤じそを使って、和風ハーブビネガーを楽しみませんか。
とば屋でも初夏のシソを数か月漬け込んだしそ酢を秋限定で販売しております!2023年度分の販売が開始されたので、どうぞお試しください^^
実は野菜の中でもトップクラス!栄養価の高いシソ
まず、しその栄養素を見てみましょう。日本食品標準成分表2020年版(八訂)より、しそ100g(しその葉200枚相当!)に含まれる特徴的な栄養素をご覧ください。
しそに含まれる主な栄養素 | 100g中 | ランキング |
---|---|---|
β-カロテン | 11000μg | 野菜の中で第2位 |
ビタミンK | 690μg | 野菜の中で第2位 |
カルシウム | 230mg | 野菜の中で第12位 |
鉄 | 1.7mg | 野菜の中で第13位 |
赤じそも青じそも同じ、シソ科シソ目に属する香味野菜・ハーブです。中国原産の一年草で、日本では、平安時代以前から栽培されていたといわれています。漢字で「紫蘇」と書くことからも推測できるように、本来の紫蘇は、赤じそを指します。
緑のシソは、赤じその変種で、青じそ・大葉といいます。栄養成分に大きな差はありません。青じその方がβ-カロテン量が少し多いそうです。しそ自体を大量に食べることは難しいのですが、薬味で添える程度でも無視できないほどの栄養成分を摂ることができるため、積極的に活用したい食材です。
赤じそは赤色色素アントシアニン『シソニン』が豊富
赤じそといえば、濃い赤紫色が最大の特徴です。これは「シソニン」と呼ばれるアントシアニン色素によるものです。植物由来の天然色素アントシアニンはポリフェノールの一種で、抗酸化物質として、近年注目を集めています。
抗酸化物質
活性酸素の発生やその働きを抑制したり、活性酸素そのものを取り除く物質のこと。ポリフェノール、カロテノイドなどの種類がある。(中略)活性酸素が大量に生成されると過酸化脂質を作り出し、動脈硬化・がん・老化・免疫機能の低下などを引き起こします。
抗酸化物質 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
赤じそには約12種類のアントシアニンが含まれていて、そのうち、主要なものをシソニンといいます。アントシアニン系の天然色素の中ではやや紫味が強く、酸性では鮮やかな赤色を示すようになります。(※参考:シソ色素)赤じそを酢に漬けると、お酢にアントシアニン色素が溶け出し、美しいルビー色に染め上げます。
しその香り成分『ぺリルアルデヒド』は抗菌・薬理作用をもつ
しそ特有のさわやかな香りはぺリルアルデヒドによるもので、シソの精油の中に50%以上も含まれている主要な香気成分です。ペリルアルデヒドは、しその抗菌作用の主体といわれており、刺身のつまとして添えられたり、梅干しと一緒に漬け込むなどして防腐・抗菌効果を発揮しています。また、嗅覚を刺激して食欲を増進させる効果も知られており、夏バテ予防にぴったりの食材です。(※参考:東北農政局食育ブログ)
さらに、さまざまな薬理作用も報告されています。(※参考)もともと、赤じその葉は古来より薬用として使われていました。現代でも「蘇葉(ソヨウ)」という生薬として、第十八改正日本薬局方に収載されています。
この蘇葉の有効成分とされているのが、ペリルアルデヒドです。発汗・解熱・鎮咳・解毒作用がある(※参考:東北大学薬用植物園)とされ、実際に、参蘇飲(ジンソイン)、香蘇散(コウソサン)などの漢方に配合されています。(※参考:東京生薬協会)
しそ酢の作り方
材料(作りやすい量)
- 赤じそ 150g
- 砂糖 150g
- 壺之酢(純米酢) 200ml
作り方
1.しそは葉だけ摘み取ってよく洗ってしっかり水気をきる。
2.熱湯で数分煮込み、アクをとる。強い匂いがし、お湯に色が移ってきます。ざるなどに移して、しっかりと水をしぼってください。
※煮込む前に軽く塩もみしてから煮込むのもさらにえぐみをとるコツです。(その場合は、煮込んだ後、しっかり水で洗い塩抜きをおこなってください。)
3.熱湯消毒した保存瓶にシソを詰めて、酢を加える。すぐに鮮やかな色に変わります。
4.氷砂糖を入れて、蓋をして冷蔵庫で保存します。
シソは、長くて1~2週間漬け込んだ後は、取り出して大丈夫です。
氷砂糖が溶けるのを待つと、一層美しい色味に染まります♪
しそ酢のおすすめの飲み方・使い方
飲むお酢として割って飲む
とば屋流のしそ酢は、塩分不使用の飲むお酢濃縮液になります。基本的には、酢ドリンクとして、水やお湯、炭酸水などで4~5倍に希釈してお楽しみください。爽やかなシソの香りでグイグイ飲めてしまいます。
プレーンヨーグルトにかける
プレーンヨーグルトにかけると、氷砂糖の甘さで食べやすいです。朝ごはんにおすすめです。
かき氷のシロップにする
鮮やかなルビー色が美しく、色鮮やかな夏の氷菓子となります。
漬けた後の赤じそも最後まで活用しよう
煮出して絞った後のしその葉は、少量ずつ広げて乾燥させましょう。電子レンジで加熱をすると、すぐに焦げて真っ黒になってしまうので、食品乾燥機を使うのが理想です。バラバラに砕いて、しそのふりかけをつくることができます。炒ったじゃこと合わせると、程よく塩気を加えることができるのでおすすめです。
とば屋が漬けた季節限定のしそ酢もあります
自分で漬けるのは大変という方は、ぜひ、とば屋のしそ酢をお試しください。赤しそたっぷりで美しいルビー色のしそ酢は季節限定・数量限定で販売しております。今年は、少し時期を早めて夏季にご用意できればと絶賛準備中です。
販売については、WEBサイトを中心に、各種SNS・メールマガジンでもご案内します。お楽しみに!
- 季節限定!紫蘇の香りが豊かな旬のお酢
毎日飲むお酢に、旬の味を取り入れてみませんか?たっぷりの赤紫蘇を漬け込んだとば屋のしそ酢は、飲むお酢にぴったり!お水、炭酸水はもちろん、牛乳割りもおすすめです。4倍程度に薄めて、毎日お楽しみください。
中野 貴之
酢醸造家/(株)とば屋酢店 第13代目
「お酢のことならなんでもご相談ください」がモットー。お客様に「また使いたいと思っていただけるお酢」をお届けできるよう社員と力を合わせて精進中。セミナー講師も時々お引き受けします。