【祝ドラマ化】月9ドラマ『サバ缶、宇宙へ行く』毎週感想お届け中!

お酢を知ろう

サバ缶ドラマ感想

皆さん、サバ缶ドラマ見てますか?毎週楽しく視聴している木林です。とば屋酢店では、ドラマ応援企画として、毎週メルマガで感想を配信しています。せっかくなので、ドラマ感想部分をバックナンバーが見れるように、ブログにまとめることにしました。

TVerで最新話と1~3話まで、配信しております。まだの方、ぜひ一緒に楽しみましょう!

【第1話】『サバ缶、宇宙へ行く』|次々と出てくる小浜の風景 2026/04/19号

「サバ缶、宇宙へ行く」第一話は、福井県小浜市の若狭水産高校に、新任の先生、朝野峻一(北村匠海)が赴任してくるところから始まります。新任らしいフレッシュで一生懸命な演技がこそばゆいような、初々しさ。学園ドラマらしい始まりです。

そして、次々と出てくる小浜の風景!皆さんはどれくらい分かりましたか?いきなり出てくる「小浜市地方卸売市場」にまず驚きました。このドラマは実話をもとにしているためか、建物の名前を変えたりしていないようです。小浜の市場にいらっしゃったら、ドラマそのままの姿を見ることができますよ。

私たちには見覚えのある景色でも、ドラマ越しで見ると、空の色が明るく、なんだか輝いてみえますね!

そしてもう一つ印象的だったのが、「食べる」ことが重要なテーマになっていること。小浜はもともと、御食国(みけつくに)といって、京の都に、食材を献上してきた歴史をもつ街です。そこにある、水産高校の食品工業科が舞台なのです。とにかく食べるシーンがたくさんある!

焼きサバ、刺身の舟盛り。そして、日本酒の盃を交わす姿。そう、小浜は、海の幸も、お米もお酒も美味しいんですよ~~!

次回からは、いよいよ本題。宇宙に届けるための“現実的な壁”――とくに、HACCP(ハサップ)とどう向き合うのか。衛生管理という難しいテーマを、ドラマでどう表現するのか。食に関わる立場としても、かなり注目です。

また来週も、メルマガで感想をお届けする予定です。まだご視聴でないという方、TVerの見逃し配信でご覧になれます。ぜひ、一緒に楽しみましょう!

【第2話】『サバ缶、宇宙へ行く』|夢を追う、元気をもらえる青春回 2026/04/26号

ドラマ「サバ缶、宇宙へ行く」第2話は、いよいよサバ缶を宇宙に飛ばすための取り組みが始まります。最初の課題はHACCP(ハサップ)。予算のない、高校という環境で、NASAが求める衛生管理システムをつくります。

脚本が非常に分かりやすくて最高でした!衛生管理という難しいテーマを、学生の実家の仕事であるクリーニング屋さんと結びつけることで、「汚染区域・清潔区域」といった概念を「自分ごと」として理解できるようにしています。さらに、実際のHACCP取得済みの工場の姿とも照らし合わせながら、どう対策していくのかを、視覚的にも分かりやすく見せてくれました。

そして、今回の話で、「コロコロとか、目視確認とか、本当にそれでいいの?」という素朴な疑問を抱いた方もいらっしゃるでしょう。実は、粘着テープを使った異物除去も、作業前後の刃こぼれの目視確認も、本当に学生たちが自分たちで決めて実践したものなのです。

書籍では、その様子をカラー写真で見ることができます。HACCP取得から3年後には、金属探知機も導入されたようですね。

※画像出典:書籍「宇宙になったサバ缶」小坂康之・別司芳子著/小学館

完璧な仕組みが最初からあるわけではなく、試行錯誤しながら、一つずつ課題を潰していく。その積み重ねが、安全をつくっていく。課題を次々クリアしていき、淡々と、でも確実に前に進んでいく。そんな気持ちよさのある展開でした。

これほど前向きな気持ちになるドラマは久しぶりです。我が家では、親子で視聴しているのですが、夢に向かって頑張る姿を子どもたちと一緒に見れるのが素敵だと思います。

次回からは、JAXAとの関連にも話が及びます。第1話・第2話ともに、引き続き、Tverで配信されています。まだ視聴されていないという方、見逃し配信でご覧になれます。ぜひ、一緒に楽しみましょう!

【第3話】『サバ缶、宇宙へ行く』|伝統の先へ。鯖街道を、宇宙まで 2026/05/03号

ドラマ「サバ缶、宇宙へ行く」第3話は、第一期生たちの進路がテーマでした。サバ缶を宇宙へ飛ばすという夢に向かってまっすぐに取り組んできた生徒たち。進路決めというのは、そんな生徒たちが直面する現実的な課題でした。

さらに、HACCP(ハサップ)承認のあと、次の進展が見えない中で、サバ缶を宇宙へ飛ばす夢そのものへの向き合い方も問われることになります。

鍵となったのは、否定的な意見を主張していた木村琉空(山下永玖)。彼の実家は、100年以上の伝統を誇る若狭塗箸を生業としていました。「たとえば、この箸なんだけどさ…」といって朝野先生がおもむろに箸を取り出し…。

ドラマ中では明言はされませんでしたが、漆箸という100年以上の伝統から、仕事を継ぐということ、夢を継ぐということ。何年も、時を超えたバトンを繋ぐことのあり方を見出したのではないかと思います。

現時点では、宇宙食にするための技術的な課題をクリアできなかったこと。それ自体を正面から受け止め、小浜の歴史と伝統に想いを託す。そして、世代を越えて、鯖街道のその先、宇宙を目指していく。

あまりにも素晴らしい発表でした。小浜のプレゼン、私は泣きながら見ていましたよ…。こんなに、小浜の先人たちの誇りを、全国放送で取り上げてくれるなんて…!

嬉しすぎたので、TVerでもう一度見てきます。サバ缶ドラマは、これまでのお話すべて、見逃し配信されています。1期生の卒業というタイミングで、もう一度、1話から見直してみても面白いと思います!

さて、そろそろ話題の鯖缶を実際に食べてみたいという方もいらっしゃるでしょう。とば屋酢店ではドラマ放映前から在庫を十分に用意してオンライン販売をしていましたが、早々に完売しておりました。

ようやく在庫が復活しましたので、気になっていたけど、購入できなかったという方、これを機にどうぞお試しください。通常のサバ缶と食べ比べてみるのもおすすめ。サバ缶に、にごり酢や壺之酢をかけると、味が変わってさらにおすすめです。

\とば屋で購入できる小浜のサバ缶/

【第4話】『サバ缶、宇宙へ行く』|生徒たちの自主性に学ぶ 2026/05/09号

2009年、オバマ大統領就任に沸く小浜の様子から始まった第4話。実際、当時の小浜では『勝手に応援する会』が発足したりと、ドラマのような盛り上がりがありました。懐かしいですね。

さて、宇宙サバ缶に取り組んでいた生徒たちの卒業から早2年。サバ缶プロジェクトは停滞していました。

もちろん、先生として、宇宙食を課題研究のテーマとして与えることはできたでしょう。しかし、朝野は、生徒を誘導することはせず、あくまで、生徒の自発的な決定を待つことにしていました。

これは、第1話のクラゲ豆腐の発表で、大量に赤入れしたレポートを見ながら『生徒たちの想い、潰してどうすんだよ…』と言っていた、あのシーン。あれが、朝野先生の教育者として『生徒の自主性にゆだねる』という指導方針を築く伏線となっているのです。

私たち大人は、高校生たちが、自分たちで考え、悩み、前に進んでいく姿に心を動かされます。そして、まっすぐな想いは、JAXAの木島(神木隆之介)にも響き、その行動を変えていく。

食がもたらしてくれるものは、栄養だけでありません。楽しみ、よろこび、美味しさ。お酢をつくるとば屋酢店としても、忘れてはならないことです。

そして今回の第4話で印象的だったのは、制約があるから、工夫が生まれること。生徒たちは、宇宙食ならではのさまざまな制約に挫けることなく、「どうしたら美味しくできるか」を考え続けています。

お酢づくりでも、制約はつきものです。例えば、お酢は液体であることが大きな特徴です。だからこそ、とば屋のペースト状のお酢『酢の粕』は、今までにないお酢の使い方ができると、ご好評をいただいています。

制約があるからこそ、工夫が光る。第4話の生徒たちの試行錯誤を見ながら、自分たちが納得できる形を追い続ける姿勢の大切さを、改めて感じさせられました。

サバ缶ドラマは、3話までは引き続き、TVerで見逃し配信されています。第4話は、1週間限りの配信のようです。まだご覧でない方は、どうぞお見逃しなく!

第5話】『サバ缶、宇宙へ行く』|宇宙キャラメルが変えた、木島の心 2026/05/16号

第5話は、JAXA宇宙食担当・木島君(神木隆之介)回でした。福井県小浜市を訪れていた木島は、若狭水産高校が廃校の危機を迎えていることを知ります。

生徒の夢をつなげるために奔走する朝野先生(北村匠海)。宇宙への挑戦を続けるため、署名活動に邁進する生徒たち。そして、後輩に夢を託し、その努力を誇る大人たち。若狭水産高校への想いが、木島の心に、少しずつ変化をもたらしていきます。

冷静沈着で、杓子定規に見える木島。しかし彼もまた、宇宙飛行士を目指し、誰よりも宇宙への夢を追いかけていた人です。

JAXA宇宙飛行士から『まだ、諦めてないよな』と声をかけられていました。不本意なかたちで宇宙食担当となってからも、宇宙への夢を諦めたわけではなかったのだと思います。

ただ、宇宙への向かい方を変えてもいい。

そう思わせてくれたのが、宇宙キャラメルだったのではないでしょうか。

前回の話で、「なんでサバ缶じゃなくて宇宙キャラメル!?」と驚いた方もいらっしゃるでしょう。けれど私は、宇宙キャラメルに変更して再チャレンジしたからこそ、木島の心は動かされたのではないかと思います。

現時点では、丸い缶詰のままでは、宇宙に飛ばせない。その制約を知ったうえで、生徒たちは考え、試行錯誤し、自分たちなりの答えとして宇宙キャラメルを作りました。宇宙食としての課題は、まだまだあります。それでも、自分たちのやり方で宇宙を目指していい。木島は、生徒たちの挑戦を通して、そのことに気づかされたのではないでしょうか。

もしサバ缶の改良を続けていただけなら、木島の心にはここまで響かなかったかもしれません。今後、この変化が、木島の仕事への向き合い方を変え、宇宙食の在り方を変えていく一歩になっていくのだと思います。

「継承」というのは、ただそのまま同じことを繰り返し、続けていくことだけではありません。受け取った想いや憧れを、その時代に合った形で受け止め直し、自分たちのやり方で続けていく。

変えずに守るもの。
変えることで、つなげていくもの。
その両方があって、挑戦は次の世代へ受け継がれていくのだと感じました。

とば屋酢店も、300年以上の歴史を持つ老舗です。代々受け継がれてきた製法と種酢を守りながら、お酢づくりを続けてきました。一方で、春を楽しむ「さくら酢」のようなフレーバー付き調味酢や、酢酸菌を含む「にごり酢」のような新しいお酢も生み出しています。

とば屋酢店が目指しているのは、お酢づくりを通して、人々の食卓を豊かにすることです。第5話の木島の変化を見ながら、受け継ぐこと、変わること、そして挑戦を続けることについて、改めて考えさせられました。

サバ缶ドラマは、1~3話と最新話がTVerで見逃し配信されています。本当に良いドラマです。まずは3話まででも、多くの方に見ていただきたい作品です。気に入った方は、ぜひ周囲の方にもおすすめしてみてください。一緒に楽しみましょう。

第6話『サバ缶、宇宙へ行く』|人々が、手を取り合ったその先に 2026/05/23号

今週も、サバ缶ドラマ最新話の感想をお届けします。第6話で描かれたのは、若狭水産高校にとって、そして宇宙サバ缶の夢にとって、最も苦しい時期。廃校問題が重くのしかかる中、夢を諦めず、手を取り合って活路を見出していく姿が描かれました。

第3期生の井畑(荒木飛羽)と佐伯(市原匠悟)は、「宇宙にサバ缶を飛ばしたい」という夢を掲げて若水に入学。しかし、自由課題研究が廃止となり、挑戦の道そのものが閉ざされてしまいます。

荒れてしまった井畑に向き合ったのは、ベテラン教師の黒瀬(荒川良々)でした。教師でありながら、一人の大人として、生徒に寄り添い、気持ちを引き出していく黒瀬の優しさが光りましたね。

また、担任として一人で抱え込んでいた朝野(北村匠海)にも、黒瀬は「一人ちゃう」と声をかけます。生徒の夢も、学校の未来も、誰か一人だけで背負うものではない。その言葉が、今回の物語全体に重なっていました。

そして、もう一人。今回、とても印象に残ったのが、ダイビングショップ・オーナーの檜山(熊切あさ美)の存在です。檜山はこれまでも、若水の生徒たちと一緒にアマモの植え付けに取り組むなど、海を通じた学びを地域から支えてきました。

今回、彼女は「若水の未来を考える会」を立ち上げ、学校の存続に向けて動き出します。最終的に、若狭水産高校は他校と統合し「海洋科学科」として存続する道が開かれました。

学校の名前や形は変わっても、そこで育まれてきた学びや、宇宙サバ缶の挑戦の火は消えない。学校と地域が手を取り合ったからこそ、夢を次の世代へつなぐ新しい形が生まれたのです。

地域で生まれたものを、地域とともに次へつなぐ

第6話を見ながら、私たち、とば屋酢店もまた、若狭・小浜の地で商いを続ける者として、地域で育まれてきた味や営みを、これから先へきちんとつないでいかなければならないと、あらためて身の引き締まる思いがしました。

とば屋酢店でも、地域とのつながりの中で生まれた取り組みがあります。昨年は、地元・小浜の小学校の総合学習の一環として、給食に「にごり酢」を使っていただきました。子どもたちが、地域でつくられているものに触れ、身近な食文化について知る機会となったことは、私たちにとっても嬉しい出来事でした。

地域でつくられてきた味を、子どもたちや次の世代へ伝えていくこと。地域にある魅力を、皆さまへお届けしていくこと。形は違っても、そこには、宇宙サバ缶の物語と重なるものがあるように感じます。

若水の生徒たちの挑戦は、教師たち、地域の人たちに支えられ、次の世代へつながっていきました。とば屋もまた、受け継いできた酢造りを大切にしながら、地域の人たちとの関わりの中で、これから先へとつないでいきたいと思います。

次回は、いよいよ第一期生のサバーズが小浜へ帰ってきます。かつて宇宙サバ缶の夢を立ち上げた生徒が、次の世代の挑戦を支える側になる。さらに、物語の鍵を握る車椅子の少女も成長し、新たな生徒として宇宙サバ缶に関わっていくようです。

世代を越えて受け継がれてきた宇宙サバ缶の夢は、ついにどこへたどり着くのか。物語はいよいよ、結末へ向けて大きく動き出します!

サバ缶ドラマは、TVerで見逃し配信中です。小浜を舞台に、人々の挑戦が世代を越えて受け継がれていく物語を、ぜひご覧ください。

【第7話】『サバ缶、宇宙へ行く』|受け継がれていく夢 2026/05/30号

今週も、サバ缶ドラマ最新話の感想をお届けします。菅原奈未(出口夏希)の帰郷から始まった第7話。久しぶりに集まった1期生サバーズの6人が、そろってお酒を飲む姿に「みんな、大人になったんだなぁ」と、時の流れをしみじみと感じさせられましたね。

彼らの卒業後、宇宙サバ缶の夢は、何度も迷走し、途絶えそうになりながらも、先輩から後輩へと受け継がれていきました。黒ノートや資料室に残された写真を見ながら、自分たちが始めた夢が、知らない時間の中でも確かにつながっていたことを実感していく奈未。その表情が、とても印象的でした。

そして今回、改めて見えてきたのが、朝野先生の教育者としての姿です。先生は、ドラマの主人公でありながら、前に出て生徒たちを強く引っ張っていくタイプではありません。一見すると、頼りなく見えることもありますが、それは、生徒たち自身が夢を見つけ、自分の足で歩いていくことを信じているからなのだと思います。

先生が先回りして答えを示し、生徒たちを導いていれば、宇宙食の実現はもっと早かったのかもしれません。でも、大切なのは、ただ早く結果にたどり着くことではない。生徒たち自身が「やりたい」と思える夢に出会い、迷いながらも本気で向き合い、仲間と一緒に追い求めていくこと。その時間すべてが、かけがえのないものだったのです。

夢はもっと、声に出していい

大きな夢でも、小さな夢でも、私たちはもっと声に出していいのかもしれません。宇宙サバ缶の夢も、誰かが口にし、誰かが受け取り、また次の誰かへと手渡されていったからこそ、長い時間を越えてつながっていきました。

第7話を見ながら、とば屋酢店として、取り組んでいきたい夢に想いを馳せていました。

私はメルマガやブログを担当していますが、いつか、とば屋のお酢や発酵の魅力を一冊の本にまとめたいと思っています。とくに今、つくってみたいのが、「にごり酢」や「酢の粕」の食べ方を集めたレシピ本です。

先日、レシピ作家の庭乃桃さんが、noteで「島らっきょうと『酢の粕』」という、とても素敵な記事を投稿してくださいました。記事の中で、「酢の粕」の味わいを、このように表現してくださっています。

軽やかなのに、コクと旨味がとても強い。ふわりとしているのに、しっかりとした硬さもある。
なんだかとても不思議で、これまでに感じたことのない「新しい」おいしさです。

こんなふうに、新しい食べ方とともに、丁寧な言葉で魅力を見つけていただけることが、本当にうれしく、ありがたく感じます。私たち自身も食べ方の研究を続けていますが、きっと皆さんの食卓にも、「こんな食べ方がおいしかった」「こんな料理にも合った」という発見があるはずです。そうした発見を少しずつ集めて、いつか一冊のレシピ本としてお届けできたら。そんな夢を、まずはここで声に出してみたいと思います。

こうして言葉にすることで、一歩、夢へと近づくかもしれない。今週も、ドラマから元気をもらい、また頑張ろうという気持ちを新たにしました。

『サバ缶、宇宙へ行く』は、TVerで見逃し配信中です。物語はいよいよ終盤へ。宇宙サバ缶の夢がどこへ向かうのか、ぜひ一緒に見届けましょう!

【第8話】『サバ缶、宇宙へ行く』|宇宙日本食認証に向けた試行錯誤 2026/06/06号

第8話は、宇宙日本食の「候補」から「正式認証」を目指して、試行錯誤を重ねていく回でした。JAXA木島(神木隆之介)の指導を受けながら、これまで先輩たちが追求してきた「美味しい味」と「安全な粘性」を今一度、見直していく。その地道な研究の中で、夢を受け継ぎ、本気で挑むことの難しさが描かれました。

今回のお話で印象的だったのは、先輩たちがそれぞれの場所で夢を持ち続けている姿です。カリスマギャルとなった柚希の『夢が派手なんは叶った瞬間だけやろ。』というセリフに、グっときた方も多いのではないでしょうか。そして、宇宙キャラメル世代(2期生)の早川くんが、葛まんじゅう職人として再登場したことも嬉しかったですね。

創作ドラマでは、描かれた時間の中で物語が完結し、その後の姿は視聴者の想像にゆだねられるものです。けれども『サバ缶、宇宙へ行く』では、数年後、「あの時の彼らが、今、どう頑張っているのか」を垣間見せてくれます。

ドラマで描かれた先にも、彼らの人生がある。そしてまた、新しい夢に向けて挑戦し続けている。それぞれの道で頑張り続けている姿を見ることで、この物語が一つの世代だけで終わるものではなく、時間をかけて受け継がれていく大きな流れなのだと感じます。

実際、小浜の企業には、ドラマの舞台となっている高校の卒業生が働いている、ということも珍しくありません。高校を卒業した後、進学する人もいれば、就職する人もいます。それぞれの道を歩みながら、小浜のまちを支えている人たちがいます。

実話ベースだからこそ、この作品がドラマの中だけで完結していないこと。そして、小浜というまちの時間と、たしかにつながっていることを改めて感じました。

若狭宇宙鯖缶の特徴

今回のお話では、試作を続けるシーンが多く登場しましたが、実際にどんな仕上がりになったのか、詳しく紹介されていませんでしたね。

研究報告ではなくドラマなので、人間模様を描くことを優先しているのでしょう。ただ、せっかく小浜の食品企業としてメルマガで感想をお届けしているので、ここは少し補足してみたいところです。

というわけで今回は、実際に「宇宙サバ缶」と、通常のサバ缶を並べて比べてみました。今回比較したのは、若狭宇宙鯖缶と全国のスーパーで手に入れやすいニッスイさんの鯖煮付缶です。

どちらも醤油味付缶ですが、開封した瞬間に違いがよく分かります。まず、ドラマでも話題に上がった粘性。普通の鯖缶は、液状なのに対し、宇宙鯖缶はしっかり固まっています。普通の鯖缶は、汁がこぼれるため傾けられません。

そして、匂い。通常の鯖缶は、開封した瞬間に鯖の匂いがワッとひろがりますが、宇宙鯖缶ではあまり匂いを感じません。

宇宙鯖缶は、平たい皿に盛り付けることができます。大きい身の状態で缶にギッシリ入っているため、お皿に出すのが大変でした。これもまた、宇宙空間に小さな身が飛び散らないために必要なのかもしれません。

宇宙鯖缶の原材料は『さば、醤油、砂糖、葛でん粉』だけど、とてもシンプル。それなのに、美味しい。「蒸煮」という手間をかけて、サバの身を一度締めて水分を出すことで、特有の臭みを消しています。水産高校時代から伝わる独特のやり方なんだそうです。

比べてみて、初めて分かることがあります。ドラマを見てから宇宙サバ缶を食べると、たくさんの高校生たちの試行錯誤の姿が目に浮かんでくるようです。皆さんもぜひ、宇宙サバ缶と通常のサバ缶を食べ比べてみませんか?

中野 貴之

中野 貴之

酢醸造家/(株)とば屋酢店 第13代目

「お酢のことならなんでもご相談ください」がモットー。お客様に「また使いたいと思っていただけるお酢」をお届けできるよう社員と力を合わせて精進中。セミナー講師も時々お引き受けします。

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