受賞・認定・地域との取り組み
とば屋酢店は、1710年(宝永7年)の創業以来、福井県小浜市で酢造りを続けてきました。300年以上にわたり酢造りを続けてこられた背景には、とば屋のお酢を必要としてくださる地域の事業者や、地元で育まれた食文化の存在があります。
若狭・小浜は、古くから海産物などを都へ届けてきた「御食国(みけつくに)」。へしこ鯖や小鯛ささ漬をはじめ、地域ならではの食文化が今も受け継がれています。
とば屋酢店もまた、その食文化を支える一員として歩んできました。明治時代には、小鯛ささ漬づくりに欠かせない米酢を供給し、地域の食文化を下支えしていたことが、文化庁の「御食国ストーリー」創出発信事業の調査によって明らかになっています。
私たちはこれからも、地域の循環を支える一員として、事業活動を通じ、未来へ続く持続可能な地域社会の実現に貢献していきます。
こうした取り組みについて、国や福井県、小浜市などの制度への登録・宣言を行うとともに、商品や事業活動について、外部の専門家や団体から評価をいただく機会も増えてきました。このページでは、とば屋酢店の主な受賞歴や認定・登録、地域や社会とともに進めている取り組みをご紹介します。
持続可能な酢造りへの取り組み
SDGs宣言を策定
株式会社とば屋酢店は、福井銀行の「〈ふくぎん〉SDGs経営支援サービス」の支援を受け、2023年12月22日に「SDGs宣言」を策定しました。福井銀行からも同日、策定支援について公式に発表されています。同宣言では、私たちの事業活動を大きく「品質・環境」「地域への貢献」「働く人」の視点から捉え直し、具体的な取り組みを掲げています。
「食酢の製造を通し、人々の食卓をうるおし、健康を増進する」
300年以上続く米酢醸造元としての伝統と誇りを胸に、
多様化する時代においても変わらぬ製法で、
米酢が創り出す豊かな食の可能性を追求し続けます。
商品の品質向上と環境への配慮
食酢メーカーとして、安心して使っていただける商品を造り続けることを基本に、HACCPへの対応や製造工程から生じる排水・廃棄物の削減などに取り組んでいます。
酢造りの過程で生まれる副産物である「お酢の絞り粕」の利活用を進めることで、食品ロスや廃棄物の削減にも取り組んでいます。SDGs宣言では、LED照明の導入などによる脱炭素の取り組みについても掲げています。
米酢と発酵技術を通じた地域への貢献
とば屋酢店では、小浜・若狭の地域資源を活かした商品づくりを続けています。
若狭湾から汲みあげた海水からつくられる手づくり塩「海のシルクロード」を使った塩ポン酢や塩あま酒、天然の冷蔵庫「雪室」で熟成した米酢など、地域の事業者や資源と連携した商品づくりにも取り組んでいます。
また、「OBAMA食のまつり」など地域行事への参加・協賛、学校と連携した醸造所見学、職場体験、出前講義などを通じ、食文化の継承や食育にも協力しています。
2025年には、地域の特産品について学びを深める総合学習の一環として、地元・福井県小浜市立小浜小学校の給食で、とば屋酢店の「にごり酢」をご使用いただきました。
人を大切にするものづくり
酢造りは、発酵の状態を見ながら仕込み、品質を確認し、瓶詰めし、お客様へ届けるまで、多くの工程を人の技術と経験が支えています。
そのため、とば屋酢店では適切な労働時間の管理、OJTによる技術・ノウハウの継承、外部研修によるスキルアップ、柔軟な勤務体制づくりなど、働く人を大切にする職場づくりにも取り組んでいます。
とば屋酢店「SDGs宣言」について
福井銀行「株式会社とば屋酢店さまへの『SDGs宣言』の策定支援について」
「ふくいSDGsパートナー」への登録
株式会社とば屋酢店は、福井県が推進する「ふくいSDGsパートナー」に登録しています。
「ふくいSDGsパートナー」は、SDGsの理念に沿って、「未来へつづく福井」をつくる事業に取り組む企業・団体等をパートナーとして登録する制度です。
とば屋酢店も、福井県に事業所をおく企業として、酢造りを通じた地域資源の活用、食品ロス削減、食文化教育・継承、働きやすい環境づくりなどを進めていきます。
働きやすい職場づくり:ふくい「社員ファースト企業」宣言
株式会社とば屋酢店は、福井県の「社員ファースト企業」宣言企業として登録・掲載されています。福井県の「社員ファースト企業」は、働きやすい職場環境づくりに取り組む企業を支援する応援する制度です。
当店では、社員一人ひとりの技術と経験が製品を支えているとの考えから、次のような目標を掲げています。
- 製造・充填・出荷・販売など主要業務の標準化と多能工化
- 年次有給休暇取得率70%以上
- 育児・介護等に応じた柔軟な働き方の整備
- 女性が担当できる主要業務の割合を80%以上へ拡大
- AI・デジタルツールによる事務作業の効率化・自動化
すでに、製造工程における酸度管理のクラウド化、生成AIやクラウドツールによる事務作業の効率化、業務の可視化・標準化、性別にかかわらない人材登用などを進めています。
伝統的な酢造りを次の世代へ受け継ぐためにも、技術だけでなく、それを担う人が安心して働き続けられる環境を整えていきます。
取引先・地域の事業者との共存共栄:「パートナーシップ構築宣言」
「パートナーシップ構築宣言」は、事業者が発注者の立場から、サプライチェーン全体の付加価値向上や取引先との共存共栄、適正な取引に取り組むことを代表者名で宣言する制度です。
とば屋酢店は、2026年8月2日、「パートナーシップ構築宣言」を公表しました。宣言書は「パートナーシップ構築宣言」公式ポータルサイトで公開されています。
食酢醸造元・大学・地域事業者との連携
企業規模や地域、系列を超えて、他の食酢醸造元との技術連携や共同商品開発、大学との共同研究、地域の農業生産者・食品事業者との原材料調達や販路開拓などに取り組みます。
食品ロスと資源循環
食酢の製造工程で生じる副産物である「搾り粕」のアップサイクル商品化を進めるとともに、規格外原材料の活用にも取り組み、取引先と連携した食品ロス・廃棄物の削減と資源循環型のものづくりを進めます。
300年以上続く酢造りは、原材料をつくる生産者、資材を供給する事業者、商品を扱ってくださる小売店や飲食店など、多くの方とのつながりによって支えられています。これからも、ともに価値をつくり続けられる関係を大切にしてまいります。
小浜の食文化・地産地消への取り組み「地産地消をすすめる店」認定
株式会社とば屋酢店、および、とば屋酢店酒井店は、小浜市の「地産地消をすすめる店」に認定されています。(認定番号89 株式会社とば屋酢店、認定番号90 とば屋酢店 酒井店)
小浜市では、若狭産品の生産・消費拡大や、農林水産業、食料品店、飲食店など食品関連産業の振興を通じて「食のまちづくり」を進めるため、「小浜市地産地消をすすめる店認定事業」を実施しています。
とば屋酢店では、福井県産米など地域の原材料を使った酢造りを行うだけでなく、その酢が小鯛のささ漬けや鯖寿司をはじめとする地域の食品づくりにも使われてきました。地域で生まれたものを地域の食へとつなぎ、若狭・小浜ならではの食文化を次の世代へ伝えていくことも、酢蔵としての役割の一つだと考えています。
御食国若狭おばま食文化館|小浜市地産地消をすすめる店認定事業の概要
認定店一覧(PDF)
主な受賞歴
第2回 発酵アワードグランプリ「酢の粕」が発酵調味料部門グランプリ
とば屋酢店の「酢の粕」が、2026年発酵アワードの発酵調味料部門において、グランプリを受賞しました。
「酢の粕」について、300年以上受け継いできた壺仕込みの米酢造りから生まれる副産物を、「塗る・のせる・和える」といった新しい使い方のできる発酵調味料へ再設計したこと、伝統技術と副産物のアップサイクルを両立したことなどを評価いただきました。
酢の粕が「発酵アワード2026」発酵調味料部門でグランプリを受賞
プレスリリース
第1回 発酵アワードグランプリ「にごり酢」
第1回発酵アワードでは、「各地の酢蔵元『酢酸菌 にごり酢』」がグランプリを受賞しました。代表的な蔵元の一つとして、とば屋酢店のにごり酢もご紹介いただきました。「にごり酢」は、江戸期のお酢には含まれていたという「酢酸菌」の価値を復興させ、最新の研究成果と伝統製法を融合させた点が評価されています。
第16回 チーム・シェフ コンクール
2026年5月12日に行われた「第16回チーム・シェフ コンクール」において、とば屋酢店の「酢の粕」と「にごり酢」が複数の賞を受賞しました。審査会には、バイヤー、料理人、食の専門家など約100名が参加し、全国から集まった商品を実際に試食・試飲して審査しました。
「酢の粕」は、投票上位5商品に贈られる審査員特別賞を含む8賞を受賞しました。
- 審査員特別賞
- 学生新聞映画大賞フード大賞
- 日の丸サンズ賞
- ARAN. バイヤー厳選優秀賞
- イミコトマルシェ賞
- 北野エース賞
- 小野澤誠賞
- チーム・シェフ ゲストバイヤー賞
「にごり酢」は、小野澤誠賞、日本百貨店賞など7賞を受賞しました。
- 自然食品 F&F賞
- ARAN. バイヤー厳選優秀賞
- 日本百貨店賞
- イミコトマルシェ賞
- 小野澤誠賞
- チーム・シェフ ご紹介賞
- チーム・シェフ ゲストバイヤー賞
昔ながらの酢造りから生まれた二つの発酵食品について、料理人やバイヤーなど異なる立場の専門家から評価いただく機会となりました。
にごり酢・酢の粕が「第16回チーム・シェフ コンクール」で受賞
第1回 福井ふるさと企業表彰 ものづくり部門 優秀賞
株式会社とば屋酢店は、福井県の「第1回 福井ふるさと企業表彰」において、ものづくり部門 優秀賞を受賞しました。